2016/12/31 記事更新
トランス脂肪酸が含まれている食品は?トランス脂肪酸は危ないの?安全なの?
トランス脂肪酸が含まれている食品は知っていますか?
私の職場で話題に登りましたが、『マーガリンはトランス脂肪酸が含まれているから危ない。』『マクドナルドは、ファーストフードでトランス脂肪酸が多く含まれているから危険だ。』などのちょっとした話題になりました。
これらの話は本当でしょうか?
検索する人が多くいらっしゃったので、トランス脂肪酸についての危険度、含有量、食品などを調べてみました。
トランス脂肪酸が含まれている食品(食べ物)?含有量は?
トランス脂肪酸は、自然界に存在するものと油脂を加工・精製してできるものと2種類あります。
実際に問題となるトランス脂肪酸が多い食品は、製造過程で植物油と水素を反応させる製品です。
油脂類以外の食品でトランス脂肪酸が多く含まれているものは、
- 生クリーム、コーヒークリームなどのクリーム類
- ケーキ、パイ、ドーナツ、ビスケットなどの洋菓子類
- マヨネーズ、チーズ、クロワッサン、ポップコーン
などで、いずれも油脂の含有量が多い食品でした。
トランス脂肪酸は油脂類に最も多く含まれています。
油脂類として、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどの食品に多く含まれています。
こうした油脂を加工・精製する過程で出来るトランス脂肪酸を摂り過ぎると健康に悪い事がわかっています。
↓トランス脂肪酸に関する参考になる情報です。 農林水産省-トランス脂肪酸に関する情報 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/ 農林水産省HPより http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_kihon/content.html
雪印乳業-トランス脂肪酸について http://www.megmilk-snowbrand.co.jp/pressrelease/pdf/00372.pdf
トランス脂肪酸のメーカー表示義務は?
トランス脂肪酸の含有量については、現在記載することが義務付けられていません。
ですので、記載・未記載はメーカー次第です。
食文化的にトランス脂肪酸摂取量が多い欧米などの輸入食品はトランス脂肪酸の記載がある物も多くあります。
ファストフードは危ない!?ハンバーガーにはトランス脂肪酸がたっぷり!?
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングと呼ばれる固形の油だけではなく、高温に熱した油や牛肉、牛乳などの乳製品などに含まれます。
ですので、揚げ物が多いファーストフード店、パンやクッキーなどで使われているファットスプレッドなどに多く含まれています。
そういう意味ではファーストフードで使われている油だけに注目する事自体おかしなものですが、ファストフードのメニューに多く含まれている事も事実です。
平均的なトランス脂肪酸の摂取量
トランス脂肪酸の1日あたりの平均摂取量はアメリカは6グラム、欧米では4グラム、日本は0.94グラムだそうです。
日本は、アメリカ・欧米に比べて、油脂加工製品を摂取する量が低いのでこのような数字になります。
国際脂肪酸・脂質学会での基準は、1日あたりのトランス脂肪酸の量を2グラム以下にするとなっています。
アメリカ・欧米での食文化を変えることは難しいので、トランス脂肪酸の摂取量を2グラム以下にすることは難しいと思われます。
トランス脂肪酸を摂取しすぎると起こるリスク
長年多量にのトランス脂肪酸を摂取するリスクとして指摘されているのは、主として虚血性心疾患の発症と認知機能の低下。
又、動脈硬化や心臓疾患のリスクを高める可能性です。
トランス脂肪酸の摂取量が多いほど、体内で炎症が生じていることを示すCRPなど炎症因子や細胞接着分子が高いことわかっています。
炎症因子についてはアトピーなどのアレルギー症へ悪影響をおよぼす疑いがありますし、女性の場合は、不妊症の危険性もあります。
トランス脂肪酸の安全な摂取量
トランス脂肪酸は現在は1日最高2グラムまで、または全摂取カロリーの1%までが許容摂取量といわれています。(但し、2グラム以下が必ず安全であるわけではない。)
摂取しすぎると様々な健康被害・リスクがあるトランス脂肪酸ですが、日本人の平均摂取量は0.94グラムと1グラム以下ですので、問題無いと言えます。
問題になるのは、パンが主食で牛肉やチーズなどを良く食べる欧米人の場合であり、揚げ物やこってりした食べ物が多い食生活でしたら、食生活を改善する方が良いと言えます。
トランス脂肪酸が少ないマーガリン
トランス脂肪酸に関する意識が高いので、トランス脂肪酸が少ないマーガリンやバターなどもインターネット通販で売られています。
どんなものがあるか覗いてみてください。